アパートの駐車場トラブルとして良くあるものとは?主な事例とオーナーがすべき対処法
アパートオーナーがあまり考慮していないものの、意外と多いのがアパート敷地内の駐車場利用に関するトラブルです。
ゴミの不法投棄やルールを守らず駐車するケース、または利用者同士の揉め事が発生するケースなどが想定できますが、放置をするとアパートの入居率にも影響するので、対策をする必要があります。
今回はアパートの駐車場トラブルはどのようなものがあるのか、オーナーはどのような対応が必要なのかについて解説していきます。
よくあるアパートの駐車場トラブル
無断駐車
アパートの駐車スペースを契約している住民以外が勝手に利用する無断駐車は、トラブルとして代表的なものです。
駐車スペースの利用は有料か、賃貸契約に入っているので、勝手に利用して良いものではありません。
契約していない方の無断駐車が続くと、入居者は不安に思いますし、本来使用できるはずのスペースが使えなくなってしまいます。
このようなトラブルがあると、入居率が下がってしまう可能性は高まると考えられます。
駐車場代の未払い
賃料とは別に駐車場の契約費を徴収する形態の場合、駐車場代の支払いがない人は駐車場を利用できないようにするといったルールの厳格な運用が必要になります。
駐車場利用は無いものの、駐車場の近くにぴったりつけて、実質的に無断利用しているケースなどもあります。
ゴミの不法投棄
駐車場の近くにゴミ捨て場があるようなアパートの場合、駐車場にもゴミが置かれたりして利用を妨げているケースがあります。
入居者のゴミのルールが守られていないと、同じ入居者は不快に思いやすいですし、新しく入居する人にとってもマイナスの見られ方をされてしまいます。
ゴミ袋から出たゴミが風で飛ばされたり、臭いが周りに流れていったりすることで、近隣トラブルの要因となる可能性も十分あります。
アパートの駐車場トラブルを未然に防ぐ方法
張り紙をする
無断駐車や違法駐車を回避するためにまずできることが、禁止をよびかける張り紙の設置です。
何も対応をしない場合と張り紙を貼った場合では、状況は大きく変わります。
しかし、多くの駐車場には張り紙が貼られているので、取り締まる効果はそこまで大きくはありません。
防犯カメラを置く
駐車場のまわりに防犯カメラを置くことで、違法利用者のチェックが出来るだけでなく、警戒させることができます。
しっかりと取り締まっていることをアピールする効果もあるため、ダミーの防犯カメラで安く済ませるのも一つの手です。
周りにコーンを立てる
駐車場の周りにコーンを置いて、はみだし駐車や、駐車場外の違法駐車を物理的に取り締まるのも有効です。
ただし、コーンは勝手に移動されたりするので、管理者が定期的にチェックしておかなければいけません。
また、はみだし駐車や駐車場外への駐車を除くトラブルには、そこまで効果がないのがデメリットです。
アパートの駐車場トラブル対策での注意点
強硬な対応はリスクが大きい
不正駐車は、アパートのオーナーからしたら出来るだけ早く解決したいものです。
しかし、だからといって勝手に車を移動させる、車体を傷つけたり張り紙を貼ったりするといった対応は、無理におこなうべきではありません。
ルールを破って利用している車だとしても、車体へキズや凹みを残したり勝手に動かしたりしたら、オーナーが罪に問われる可能性が出てきます。
オーナー個人で対応するのは出来るだけ避ける
上記の観点から、オーナー個人が不正駐車に対応するのは限界があり、かつリスクがあります。
管理会社に委託をしている場合は、駐車場トラブルの解決もあわせて依頼しましょう。
より大きく、即時対応が必要なトラブルであれば、警察に相談をして対応してもらうことをおすすめします。
下手にオーナーが介入していくと、違反者とオーナーの間で新たなトラブルが発生する可能性があります。
路上駐車などは違法性があるので警察が対応できますが、民事上のトラブルは対応できないことが多いため、無駄に介入していくのはリスクがあります。
アパートの駐車場トラブルで困ったら相談すべき相手
アパートの駐車場は住民同士のトラブルの原因となることが少なくありません。
不正駐車、スペースの問題、騒音や振動など、さまざまなトラブルが生じることがあります。
そういった状況で、どのような機関や専門家に相談すれば良いのかを知ることは、迅速な問題解決のために非常に重要です。
管理会社
多くのアパートでは、管理会社が日常の運営やトラブルの対応を担当しています。
まずは、トラブルが発生した場合、管理会社に連絡をすることをおすすめします。
管理会社は、駐車場のルールや契約内容を正確に把握しているため、具体的な対応策や解決方法を提案してくれます。
また、同じアパートの住民間でのトラブルであれば、中立的な立場での仲裁役としても機能します。
警察
トラブルがエスカレートし、物的な損害や人身の危害が発生した場合、または明らかな違法行為が疑われる場合は、警察に相談することが適切です。
不正駐車や車のキズなど、犯罪行為に関連するトラブルには、警察が介入することで早期の解決が期待できます。
しかし、細かな駐車場内のトラブルや契約関連の問題については、警察が直接的に対応することは難しいこともあるため、状況をよく考慮した上での相談が求められます。
弁護士
契約違反や損害賠償など、法的な問題が絡むトラブルの場合、弁護士のアドバイスや介入が必要となることがあります。
例えば、何度もルール違反を繰り返す住民がいて、管理会社の介入だけでは解決しない場合など、法的な手段を検討する場面が出てくるかもしれません。
その際には、専門家である弁護士に相談し、適切な手続きを行ってもらうことが最も確実な方法です。
アパートの駐車場トラブルは状況に応じて専門家や専門家の力を借りて解決に努めること
アパートの駐車場は利用者が多く、狭いスペースを共有するため、不正駐車やスペースの取り合い、騒音、振動といったトラブルが生じやすい場所です。
これらの問題は住民間の関係を悪化させる原因にもなり得るため、発生した際には適切な対応が求められます。
トラブルの性質によっては、管理会社、警察、弁護士といった専門家や機関の力を借りることが解決への近道となります。
アパートの駐車場トラブルに遭遇した場合、トラブルの性質や状況を正確に把握し、必要に応じて管理会社、警察、弁護士といった専門家や機関に相談することが、平和的かつ効果的な解決に繋がります。
トラブルを未然に防ぐためにも、日頃から駐車場ルールの遵守と良好なコミュニケーションを心がけることが大切です。