税金対策になる? 喫茶店経営の仕組みや始める流れについて解説

Published On: 2024年04月02日Categories: 初心者向け
税金対策になる? 喫茶店経営の仕組みや始める流れについて解説

レトロな喫茶店は、都市部から郊外にかけて、各地に点在しています。中には、「どうしてこんなところに店舗を出しているのだろう?」と疑問に思うようなものもあります。

「喫茶店経営はお金持ちが節税目的で行うこともある」という話が出ることもありますが、喫茶店経営そのものが税金対策になるわけではありません。

今回は、喫茶店経営の仕組みや飲食店営業許可について、喫茶店経営をはじめるパターン、喫茶店開業の資金、喫茶店経営は税金対策になるかどうかについて解説します。

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喫茶店経営は税金対策になる?

喫茶店経営そのものが税金対策になるわけではありません。

しかし、喫茶店経営による節税効果はあります。ここからは、節税効果が見込める理由を3つ紹介していきます。

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簡易課税を利用できる

簡易課税は、中小企業などの小規模事業者に配慮して設けられた消費税計算の事務的負担の軽減するための制度です。

「みなし仕入率」によって算出します。「みなし仕入率」とは業種(第1種~第6種)ごとに定められた仕入率のことを指し、一定の割合を乗じて算出します。

喫茶店の経営者は、事業者として簡易課税制度を利用することができます。

共済制度へ加入できる

喫茶店経営の事業者として法人化している場合は、共済制度に加入して払い込んだ掛け金を、損金として計上できるので節税対策となります。

食中毒や異物混入に備えて「食品営業賠償共済」の勧誘も考えられます。食品営業賠償共済は、損害賠償費用の一部について保険金がおりるので、必要に応じて検討しましょう。

店舗の敷金・保証金を計上できる

店舗の敷金や保証金は、返還されません。ただし、原則5年で償却することで、損金として計上することができます。

喫茶店経営を始めるには飲食店営業許可が必要

飲食店営業許可は、食品衛生法施行令34条の2第2号により「食品を調理し、または設備を設けて客に飲食させる営業における許可」と規定されています。

喫茶店を開業するには、管轄の保健所に申請して、飲食店営業許可を受ける必要があります。

飲食店営業許可を取得していれば、以前の「喫茶店営業許可証」とは異なり、アルコールの提供も可能となります。

食品衛生責任者について

また、食品衛生法第51条に基づく「公衆衛生上必要な措置の基準」により、食品衛生責任者の設置も必要です。

1店舗につき1人以上の食品衛生責任者を設置しなければなりません。

1.食品衛生責任者になるためには、以下の資格が必要になります。
栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、畜場法に規定する衛生管理責任者もしくは作業衛生責任者、船舶料理士、食品衛生管理者の有資格者。

2.都道府県知事等が行う食品衛生責任者になるための講習会または都道府県知事等が適正と認める講習会の受講修了者。

1、2に該当しない場合は、養成講習会を受講して、資格を取得します。

飲食店営業許可の流れ

1.保健所への相談

営業許可を取得するには、保健所への相談が大切です。検査に合格するためのさまざまな要件があるため、初めての方はあらかじめ相談しておくとよいでしょう。

飲食店営業許可の要件としては、調理場には2槽以上のシンクを備え付けることや食器等の器具を殺菌するための消毒設備を設けること、調理場と客席等の部分を完全に区画するためドアーを付けることなど、その他、細かいルールが定められています。

2.必要書類を作成・申請

飲食店営業許可申請書は、都道府県等のホームページからダウンロードが可能です。

営業許可申請書・営業届【東京都港区】

営業所の所在地や営業所の名称等、屋号、営業設備の大要、営業の種類、取得する許可の名称などを記入します。

喫茶店経営をはじめるパターン

ゼロから開業する

カフェや喫茶店の経験がなく、ゼロから開業するケースです。

開業の準備や資金など、すべて自ら行います。

こだわりのコーヒー豆やフードメニュー、店舗の外観・コンセプトなどの自由度が高い反面、事業計画や経理など、専門知識が必要になります。

開業資金が豊富にある方や、喫茶店未経験でも経営に関するノウハウがある方は、スムーズに始められるでしょう。

雇われ店長として開業する

カフェや喫茶店で「店長候補」として経験を積んでから開業するケースです。

安定した収入を得られ、飲食店に関するオペレーションも学ぶことができます。

ただし、ゼロから開業する場合より、自由度が低くなります。

開業資金が豊富ではない方や経営ノウハウを学びたい方に適しています。

フランチャイズとして開業する

知名度があるお店で立地の調査やメニュー開発など、経営ノウハウを学べます。サポート体制も充実しており、資金援助が受けられる場合もあります。

ただし、フランチャイズ本部に毎月のロイヤリティーの支払いが必要です。

比較的、リスクを抑えて開業したい方に適しています。

喫茶店経営は、個人事業で行うのか、法人事業として行うのかで税金の種類が異なります。

喫茶店開業の資金

喫茶店開業の資金は、500〜800万円程度が必要です。喫茶店開業に発生する費用は、以下のようなものがあります。

  • 店舗を借りる際の契約時に発生する費用
  • 毎月の家賃
  • 調理設備・家具・照明
  • 食器購入
  • 内装工事費
  • 消耗品
  • 広告宣伝費
  • 運転資金

開業資金を自己資金で賄えないケースもめずらしくありません。

銀行などの金融機関から融資を受けるか、日本政策金融公庫の利用、自治体の創業支援の補助金制度や助成金の申請などを使う必要があります。

喫茶店かかる税金

喫茶店かかる税金は、個人事業主と法人事業主では税金の種類が異なります。

【喫茶店営業でかかる税金】

  • 所得税
  • 住民税
  • 消費税
  • 事業税
  • 固定資産税 など

年間290万円以上の事業所得のある場合は、原則、個人事業税の対象になります。

収入500~600万円以上になると、法人化を検討することが一般的です。

法人化する際は、定款の認証手数料や印紙税、登録免許税など、25万円程度かかります。

喫茶店経営の成功は簡単ではない

単に節税目的で喫茶店経営を始めたとしても、経営が赤字になってしまえば結果的に損失を被ってしまいます。

喫茶店を開業するにあたっては、店舗探しや内装・外装、お店のコンセプト、メニュー開発、導入する設備、ターゲット(ペルソナ)の設定、競合店舗の調査など、さまざまな準備が必要です。

また、事業計画や経理など、経営ノウハウも学んでいかなければなりません。

以前は「喫茶店営業許可証」が必要となり、喫茶店営業許可はアルコールが認められていませんでした。

しかし、食品衛生法改正により2021年5月末に廃止されています。したがって、喫茶店を開業するには「飲食店営業許可」の申請が必要です。

このように、喫茶店経営は気軽に手を出せるものではなく、資格の取得や知識の吸収など、事前にやることが多々あります。