ワンルームマンション投資を途中でやめたい人は多い?その理由と対処法

Published On: 2024年04月02日Categories: 初心者向け
ワンルームマンション投資を途中でやめたい人は多い?その理由と対処法

ワンルーム投資は、比較的リスクが低いとされています。しかし「思った以上にうまくいかない」「本業が忙しくなってきて対応できなくなった」など、ワンルーム投資を途中でやめたいと思う方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、ワンルーム投資の仕組みやメリット・デメリット、途中でやめたくなる理由、ワンルーム投資をやめるタイミング、やめたいときに必要な行動について解説します。

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ワンルーム投資とは?

ワンルーム投資とは?

ワンルームマンションは、分譲マンションを部屋単位で購入し、第三者に貸し出す投資方法です。毎月の家賃収入「インカムゲイン」を得ることができます。

ワンルームマンションの特徴は、一棟マンションよりも初期費用が抑えられます。

一棟マンションでは、共用部分の修繕や大規模修繕など、ランニングコストが高額になるケースも少なくありません。

しかし、ワンルーム投資では設備の交換など、比較的軽微な修繕の場合も多く、ランニングコストも抑えることが可能です。

ワンルーム投資は不動産投資ローンを組んで始める方が多く、住宅ローンよりも金利が高くなっています。

ワンルーム投資のメリット

少額から始められる

一棟マンション投資と比較すると、ワンルーム投資は少額から始められます。

一棟マンションでは、数百万~数千万円程度の自己資金が必要になることがほとんどです。

しかし、ワンルームマンションでは、数十万程度の自己資金があれば始めることができます。

ランニングコストを抑えられる

一棟マンションでは、大規模修繕や共用部分の設備交換など、費用が高額になります。

しかし、ワンルーム投資は、大規模な修繕などもなく所有している物件の修繕や設備の交換のみであるため、ランニングコストを抑えられます。

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管理の手間がかからない

ワンルームマンションは、所有している部屋のみを管理しているため、管理の手間もかかりません。

また、管理会社に管理を委託すると家賃の回収やクレーム対応なども行ってもらえます。

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都市部の入居率が高い

都市部に投資物件を所有していると、学生や会社員など一人暮らしの人が多いため、ワンルームマンションの入居率が高い傾向にあります。

その結果、空室リスクが下げられます。

ワンルーム投資のデメリット

年間収支がマイナスになる

ワンルームに限らず、不動産投資にはリスクがあります。たとえば、空室リスクや災害リスク、家賃滞納リスクなどです。

空室が続くと、その間の家賃収入がゼロになる可能性も否定できません。

また、自然災害では多額の修繕費用がかかることもあるのです。

そのため、年間の家賃収入がローン返済や諸経費を下回る可能性も十分考えられます。

資産価値の下落

投資物件の築年数や経年劣化、周辺環境により、資産価値が下落するケースもめずらしくありません。

ワンルーム投資を始める際は、資産価値の下落幅についてある程度、予測しながら投資することも大切です。

また、下落を想定しながら物件の売却時期を出口戦略として考えておくとよいでしょう。

不動産投資では、物件の選定と出口戦略どちらも重要なポイントです。

金利上昇リスク

ワンルーム投資を行う際は、金融機関から融資を受けてローンを組むことが多いでしょう。そのため、変動金利であれば、金利上昇リスクが発生します。

変動金利は、市場金利が上昇すれば、利息の支払いも増えます。

金利のタイプの選定も不動産投資を行う際は、慎重な判断を求められます。

ワンルーム投資を途中でやめたくなる理由

空室が続く

投資物件の空室が続くと家賃収入が減少もしくはゼロになる可能性もあります。しかし、修繕などのランニングコストがかかり、ローンの返済も必要です。

空室が続く場合は、さまざまな原因が考えられます。たとえば、周辺の物件より家賃が高い場合や周辺にたくさんの賃貸物件が建てられて、供給過多になっているなどがあります。

また、住人同士のトラブルや経年劣化による住み心地の悪さなども空室につながるのです。

マンションのトラブルは、騒音やペットの問題、ゴミ出しのマナーなどがあります。

経年劣化については、階段の塗膜の剥がれ、ポストがボロボロになっている、トイレの汚れなど、さまざまな原因が考えられます。

賃貸経営がうまくいかない

空室はなくても、修繕する箇所が多く、住人の家賃滞納が続くなど、急な出費やトラブルにより、賃貸経営がうまくいかない理由です。

ローンを完済した

ローンを完済していた場合は、途中でやめるか、投資物件を売却する方法もあります。

また、ある程度の収益を得て、目標を達成した場合は、途中でやめるという選択も考えられます。

確定申告が煩わしい

一般的に年間の収入が20万円以上ある場合は、確定申告が必要です。したがって、毎年確定申告を行わなければなりません。

確定申告は、複雑で専門知識が必要になります。税理士に依頼すると費用もかかるため、不動産投資を面倒と思う方もいるかもしれません。

ワンルーム投資をやめるタイミング

ワンルーム投資をやめるタイミングとしては、ローンの残債よりも売却額の方が高いときが有効です。

とはいえ、建物の資産価値は経年劣化とともに低下していきます。また、都市部や人気のエリアではない限り、売却額が低くなります。

売却する場合は、不動産仲介会社に依頼することがほとんどです。そのため、販売活動や契約を含め、最低でも1ヶ月程度かかります。

すぐに売りたいと思っても売れないケースもあるのです。

一方、赤字になったとしてもすぐにやめると判断するのは、逆効果の場合もあります。

不動産投資はある程度、長期的な視点で運用する必要があります。売却する前にさまざまな改善を行い、赤字経営から脱却することが大切です。

ワンルーム投資をやめたいときに必要な行動

ワンルーム投資をやめたいときに必要な行動

収益を改善する方法を見つける

現在、マイナス収支であれば、空室の改善策を検討します。

入居者からのクレームやトラブルがあれば、早期に対応することなどです。

また、入居者の募集方法を変更することや家賃の改善なども検討する必要があります。

改善策について不安を感じる方は、信頼できる不動産会社に相談するのも一つの方法です。

繰上げ返済を検討する

こまめに繰上げ返済をすると、月々の返済額や利息の支払いを抑えられるため、収支の改善にもつながります。

借り換えを検討する

高い金利で借り入れている場合は、他の金融機関への借り換えを検討するのも一つの方法です。

金利が低くなれば、月々の返済額も下がり、負担が軽減されます。

客観的にやめ時を分析する必要がある

ワンルーム投資のメリットは、少額から始められ、ランニングコストを抑えられることです。管理の手間がかからないことも特徴の一つです。
デメリットとしては、資産価値の下落や金利上昇リスクなどがあります。

また、空室が続き、賃貸経営がうまくいかなくなった場合は、ワンルーム投資をやめたくなる原因にもなりかねません。

とはいえ、赤字になったとしてもすぐにやめると判断するのは、逆効果の場合もあります。

ワンルーム投資をやめたい場合は、収益を改善する方法を検討することが大切です。たとえば、繰上げ返済や借り換えなどです。

ワンルーム投資をやめるタイミングとしては、ローンの残債よりも売却額の方が高いときが有効でしょう。