不動産投資を始める目的とは?資産面・税金対策など目的別に解説

Published On: 2023年12月19日Categories: 初心者向け
不動産投資を始める目的とは?資産面・税金対策など目的別に解説

不動産投資を始める人は、どのような目的や目標を持って始めればいいか悩んでいる人もいるのではないでしょうか?

不動産投資には様々な目的があり、目的によって運用方法が異なることがあるのできちんと理解して始める方が良いです。

この記事では不動産投資を始める目的を資産面・税金面・その他の目的にそれぞれ分けて解説していきます。

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不動産投資を始める利益面の目的

不動産投資を始める際、利益を出すことを狙って始める目的には、大きく次の3つがあります。

  • 安定した副収入を得る
  • 売却益をメインに取引する
  • 高利回り物件で大きな利益を狙う

不動産投資の長期的に安定した利益を出しやすい点に注目して、収入を増やすことを目的にしているケースです。

儲ける方法がそれぞれ違うので、以下にそれぞれ解説します。

安定した副収入を得る

不動産投資は、投資の中でも値崩れしにくく、堅実に資産形成をおこないたい方にも適しています。

例えば、人口の多い人気エリアの物件を購入することで、高い入居率を維持させて安定収入を得続けるというやり方もあります。

仕事をやりながら、もう一つの収入の柱を確立させることで、今の生活や老後を安定させることが出来ます。

ただし、入居率が落ちにくい人気エリアは物件ごとの競争率が高く、場合によっては定期的な設備の見直しやリフォームが必要になるので注意が必要です。

売却益をメインに取引する

中には、不動産を安く購入して高値で売却して利益を得るキャピタルゲインを目的にしている人もいます。

初心者が始めるのは難しいですが、プロの不動産会社の人が目的にしているケースが多いです。

キャピタルゲインを狙える物件としては、次のケースがあります。

  • 再生案件:全室空室の物件や事故物件を半値で購入してから再生する
  • 転売物件:相続案件や任意売却案件を仕入れて転売する

プロの不動産会社の人が利益を出すために目的にしています。

高利回り物件で大きな利益を狙う

サラリーマンをやめて家賃収入だけで生活したい人や、とにかく儲けたい人は高利回りの物件で儲ける方法もあります。

不動産投資は家賃収入を得ることが主な目的ですが、築古物件で始めると高い利回りが期待できます。

ただし、空室率も高くなりやすいので、リスクは高いです。

安い物件を購入して運用しなければならないので、豊富な経験が必要になります。

以前に不動産投資をした経験がある人におすすめです。

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不動産投資を始める税金面の目的

不動産投資を始める目的のうち、次のような税金対策を目的にすることもあります。

  • 相続税対策
  • 所得税と住民税の低減

不動産投資をすることで、税金対策として納税金額を数百万円程度低減できることもあります。

以下にそれぞれの目的を紹介します。

相続税対策

不動産投資を行うことで、相続税の対策に役立てます。

相続税は所有している投資用不動産の評価額に対して課せられますが、購入した投資用不動産の評価額は購入時から大幅に下がります。

現金を相続する際はそのままの価値で評価されてしまいますが、不動産で相続すれば評価価値の下落分お得に相続可能です。

今後子供に相続することが想定される人が目的にすることが多いです。

所得税と住民税の低減

不動産投資を行うことで、所得税と住民税を下げることも可能です。

所得税と住民税は給与所得に応じて税率が変わり、所得が高ければ高いほど税率が高くなってしまいます。

その際に不動産投資を行って赤字を出すことで、給与所得と不動産投資で出た赤字を損益通算して総所得を減額できます。

所得が多い人は、税金を数百万円ほど下げることもできる可能性があります。

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不動産投資を始めるその他の目的

不動産投資を始める目的としては、資産目的と節税目的以外にも次のような目的があります。

  • 団体信用生命保険に加入する
  • インフレ対策

不動産投資では様々な目的があるので、確認しておきましょう。

以下にそれぞれの目的を解説します。

団体信用生命保険に加入する

不動産投資で金融機関から不動産投資ローンを借り入れる場合、団体信用生命保険に加入する義務があります。

団体信用生命保険とは、ローンの契約者が万が一死亡・重度の障害を負ってしまった場合に、保険会社がローンの残債を支払ってくれる保険制度です。

保険に入っていればローン残債が残っている不動産を残すことができるので、団体信用生命保険を目的にする人もいます。

インフレ対策

経済状況が変化してインフレが起こると、現金の価値が下がります。

しかし、相対的に不動産などの現物資産の価値が上がるので、投資用不動産を所有しておくと非常にメリットがあります。

不動産の価値が上がれば賃料を上げることもできる上、売却する際は高額で取引することができます。

不動産投資をしていると、インフレ時には非常に有利に働きます。

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目的に合わせて計画を立てる際の注意点

不動産投資の目的を決めてから始めると、物件選びがしやすいメリットがあります。

しかし、不動産投資を始める際には次の注意点があります。

  • 初期費用やランニングコストを考慮する
  • 空室リスクを考慮する
  • 不動産の劣化を考慮する

不動産投資を始める際の注意点を解説します。

初期費用やランニングコストを考慮する

不動産投資を始めると、初期費用やランニングコストがかかります。

不動産投資ローンを組めますが、購入時にはある程度自己資金が必要です。

さらに運用途中に修繕費用などで支出もあるので、資金に余裕がないと始めた後に後悔することがあります。

例えば節税対策で不動産を購入したとしても、出費が多く失敗することがあるので気をつけましょう。

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空室リスクを考慮する

不動産投資には、入居者が入らない空室リスクがあります。

本来入居者が入っている前提で利回りを計算しますが、家賃収入が得られないと赤字経営となる可能性が高いです。

管理会社に入居者募集のお知らせをしてもらって新たな入居者を探さないといけないので、その期間の収入が入らない計算になります。

空室が出ないように工夫しなければならないので、完全に放置しておくこともしづらいです。

不動産の劣化を考慮する

不動産は月日が経つと、一般的に価格が下がります。

建物や設備は劣化し、法的耐用年数によって減価償却で価値が下がります。

そのため不動産を売却すると、価値が下がっているため購入価格に比べて安い価格で売却しなければなりません。

立地が優れている場合や、管理が行き届いている不動産の場合は価値が下落しづらいので購入前に意識しておきましょう。

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不動産投資の目的は慎重かつ具体的に決めよう

不動産投資を始める目的は、利益目的や節税目的などさまざまです。

利益目的の場合は、家賃収入のインカムゲインか、物件を売却するキャピタルゲインの2種類がありますが、不動産会社の人でない限り基本はインカムゲインになります。

また節税目的では相続税や所得税・住民税の節税対策にもできます。

他にも生命保険に加入できることやインフレ時の対策として運用する人もいます。

自分の目的に合わせて、適した物件を選びましょう。